第1章 はじめに

1 子ども読書活動推進計画策定に当たって

今日,子どもたちを取り巻く社会環境は,テレビ,ビデオ,インターネット,携帯電話など情報メディアの発達,普及や,少子高齢化と核家族化の進展にともなう生活スタイルや価値観の多様化により大きく変わっています。また,増加する児童虐待,いじめ,犯罪の低年齢化などが深刻な社会問題となっています。これらのことは,子どもの成長に大きな影響を及ぼすものであり,こうした状況の中で子どもたちは,自ら考え主体的に生きていくことを求められています。
子どもの読書活動は,「子どもが言葉を学び,感性を磨き,表現力を高め,創造力を豊かなものにし,人生をより深く生きる力を身につけていく上で欠くことのできないものである。」と子どもの読書活動の推進に関する法律の基本理念に謳われ,社会全体でその推進を図っていくことは極めて重要なことと位置づけられています。
身体的な遊びが肉体的な成長と社会性を養うために必要であるのと同じように,読書は子どもの精神・こころの成長にとって必要な遊びのひとつです。読書に親しみ,物語の世界で遊ぶなかで,様々な間接体験により人間らしい喜びや悲しみ,怒り,恐れなどを感得していきます。
親が絵本を読んであげることで,あかちゃんの時から絵本を楽しむことができます。子どもに絵本を読んであげることは,子どもへの愛情表現のひとつです。子どもは絵本を読んでもらうことを通して,愛情を全身で感じるのです。そこには親子で絵本の世界を共感する時間が流れ,大きな喜びを共有することができます。
私たちは,一人が一つの人生しか生きることができませんが,読書により様々な人生を体験し生きることができます。たくさんの本から多くのいのちと心を得ることによって,豊かで魅力的な人間性を創りあげていきます。読書を楽しむ中で,想像力・思考力を働かせ,広い視野に立った価値観を形成し,自己を客観視できるようになります。人生で直面する様々な困難を解決するために必要な力が養われるのです。
子どもの読書活動は,子どもが自ら考え,判断し,表現する資質や能力を育み,心豊かに人生をおくる上で欠くことの出来ない大切な活動です。

2 計画の目的

すべての子どもが読書に親しみ,喜びを感じることができるように,「いつでも,どこでも読書ができる環境」を整え,子どもの主体的な読書活動を支えるための条件整備が求められています。
平成11年8月,国会の衆参両院は,子どもの読書活動を国を挙げて支援するため,平成12年を「子ども読書年」とする決議をしました。また,平成13年12月12日には「子どもの読書活動の推進に関する法律」が公布・施行され,その中で,国と地方公共団体は,子どもの読書活動の推進に関する基本的な計画を策定・公表する事を定めました。
そして,平成14年国はこの法律に基づき,「子どもの読書活動の推進に関する基本的な計画」を策定し,道は平成15年11月に「北海道子どもの読書活動推進計画」を策定しました。
「旭川市子ども読書活動推進計画」は,すべての子どもがあらゆる機会とあらゆる場所において自主的に読書活動ができるように,またすべての子どもが本との幸福な出会いを体験し,健やかに成長し,人生をより豊かなものにする,そのための環境や条件を整えることを目的に策定したものです。

3 計画の目標

(1)読書活動の環境整備・充実

すべての子どもたちがあらゆる機会,あらゆる場所において読書活動ができるように,本を読む喜びを味わえる環境の整備を図ります。

(2)読書に親しむための機会の提供

子どもたちが積極的に読書活動を行う意欲を高め,生涯にわたって自ら進んで読書を行う習慣を身につけることができるよう,成長段階に応じて読書に親しむ機会の提供を図ります。

(3)読書活動についての啓発活動と推進体制の整備

子どもたち自身が本のおもしろさを発見し,魅力ある本に出会うことができるように啓発活動をすすめるとともに,子どもの読書活動に取り組むあらゆる組織,団体が果たすべき役割,体制を整えます。

4 計画の期間

平成17(2005)年度から平成21(2009)年度までの5年間とします。

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